【元考古学専門修士卒が教える】文化財科学について - 大学生の下剋上勉強法

【元考古学専門修士卒が教える】文化財科学について

大学生の勉強

(※この記事でわかること)
この記事では、主に埋蔵文化財を介して考古学と接点がある関連分野・文化財科学について、その概要を紹介しています。

はじめに

みなさん、こんにちは。たいやきです。

みなさんは、文化財科学ってご存知ですか?

文化財科学とは、文化財に対する科学的なアプローチのこと。

実は、近年、発展してきている分野なんです。

文化財科学って?

基本的に、有機物は食物連鎖のなかに存在しており、大概最後は分解者達に分解されてしまいます。

しかし、条件が良ければ漆製品などは残ることが可能です。

例として、仏像が挙げられます。

そして、出土した仏像などは伝統的技法で修復され、研究が行われます。

しかし、突如出現した有機材料など、伝統的技法が存在しない遺物は研究が不可能です。

そこで、自然科学が協力することでそれ以上の研究が可能になります。

このように文化財を扱う際に自然科学が関わった状態を文化財科学といいます

文化財科学は医学に例えられ、文化財の構造や機能、劣化のメカニズムについて研究し、劣化を診断・治療・予防する方法を開発する学問とされています。

また、文化財科学を研究する文化財科学者もまた医師に例えられ、文化財の劣化を診断・治療・予防する人とされています。

文化財科学の対象は有形文化財であり、歴史上または芸術上価値の高いもの並びに考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料を扱います。

文化財科学は文化財の価値を高め、次世代に継承するために存在しており、それこそが文化財科学の使命であると考えられています。

文化財科学の倫理

また、文化財科学が実践される場には、「文化財科学の倫理」というものが存在します。

「文化財科学の倫理」として3つ挙げられます。

1つ目は「オーゼンティシティ(真正性・信憑性)」です。

保存・修復における文化財の持つ美的価値や歴史的価値を損なわないようにすることです。

2つ目は「リバーシビリティ(可逆性)」です

これは、原状回復可能な保存方法を行うことです。

3つ目は「インフォームド・コンセント(正しい情報を得た上での合意)」です

これはどんな薬品、どんな方法で修理したかを明白にできる保存技術だけが文化財の保存処理に使える、というものです。

文化財科学の倫理は、共有の文化財をなるべく触らずに壊さずに、という非接触の診断を基本に置いています。ここが、大変重要ですね。

今後の文化財科学の展望

また、これからの文化財科学研究は、

①文化財の構造・機能劣化のメカニズムについて調査すること

②劣化を診断・治療・予防し、保存処理すること

の2つが鍵となります。

大切な文化財を展示し多くの人に知ってもらうためには保存・処理方法が重要になってきます。

また、その方法を開発、または研究することが文化財科学です。

文化財を扱う際は、

①湿度、温度が一定の場所の保管、展示すること

②照度に気をつけること

③害虫、害菌に気をつけること

④空気の侵入経路を管理すること

などに気をつける必要があります。

文化財調査と保存の一翼は、文化財科学が担っています。

貴重な文化財を、デザイナー・企業とのコラボレーションや時代商品開発に活かしたり、体験学習、生涯学習に使うなど、どのように「活用」していくかが、今後重要となってくるでしょう。

その場において、文化財科学は、重要な役割を担っているといっても過言ではありません。

おわりに

みなさん、いかがでしたか?

文化財科学という分野。近年発展が著しい分野です。

今後、その活躍の場は、ますます広がっていくことでしょう。

みなさんも、もし興味があったら、この分野にぜひ触れてみてください。

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